Kia Ora!マナです!
ニュージーランドの国旗といえば、青地にユニオンジャックと南十字星が描かれたデザインが有名です。
しかし実は、ニュージーランドにはもう一つ“正式に認められている国旗”があるんです。
それが「Te Kara(テ・カラ)」。
英語では「The Flag of the United Tribes of New Zealand(ニュージーランド連合部族の旗)」と呼ばれています。
最初に選ばれた「ニュージーランドの旗」
Te Karaは、なんと現在の国旗よりもずっと前、1834年に選ばれたニュージーランド最初の旗です。
当時、マオリのチーフたちが集まり、3つのデザインの中から投票で決定しました。
結果、25票中12票を集めたデザインが選ばれ、国際的にも「ニュージーランドの旗」として認められることになります。
旗はイギリスの国王ウィリアム4世にも正式に承認され、世界中に「この旗を掲げる船はニュージーランドの船である」と伝えられました。
つまり、Te Karaはニュージーランドが初めて国際的に認められたシンボルだったんです。
1隻の船がきっかけで生まれた旗
そもそも、なぜ国旗を作る必要があったのでしょうか?
そのきっかけは、1830年にホキアンガ地方で建造された船「Sir George Murray」にありました。
マオリの指導者・パトゥオネとタオヌイが所有するこの船は、ニュージーランド産のカウリ材で作られたヨーロッパ式の船として注目されていました。
ところがシドニー港に到着した際、国旗がないために船と積み荷が没収されてしまいます。
当時のイギリス法では、「国旗を掲げていない船」は正式な国籍を持たないとみなされていたためです。
この事件をきっかけに、「ニュージーランドにも旗が必要だ!」という声が高まり、Te Karaが誕生しました。
独立と誇りの象徴としてのTe Kara
その後、1840年にワイタンギ条約(Te Tiriti o Waitangi)が結ばれると、イギリスのユニオンジャックが掲げられるようになります。
しかし、Te Karaは「廃止」されたわけではありません。実は今でも正式に認められているニュージーランドの旗なんです。
マオリの人々にとって、Te Karaは「独立」と「mana(尊厳)」を象徴する旗でもあります。
特に北部の酋長ホーネ・ヘケは、イギリス支配に反発してユニオンジャックを掲げた旗竿を何度も切り倒したことで知られています。
それは、マオリが自分たちの旗を掲げる権利を守ろうとした強い意志の表れでした。
Waitangiで見られる3つの旗
ワイタンギ条約が結ばれた地、Waitangi Treaty Groundsでは、今も3つの旗が掲げられています。

- 現在のニュージーランド国旗
- Te Kara(連合部族の旗)
- Union Jack(イギリスの旗)
この3つの旗は、それぞれニュージーランドの「過去・転換・現在」を象徴しているとも言われています。
訪れた際は、ぜひ空を見上げて3つの旗の並びをじっくり見てみてください。
そこには、この国の歴史と文化の歩みが静かに表れています。
Te Karaが伝えるメッセージ
Te Karaは、ただの“昔の旗”ではありません。
マオリとパケハ(ヨーロッパ系移民)の関係や、この国がどう独立と多様性を育んできたかを物語るシンボルです。
2016年の国旗変更の国民投票では、もしこの旗が候補に入っていたら、結果は違っていたかもしれませんね。
ニュージーランドを旅するとき、青い国旗だけでなく、Te Karaにも少し注目してみると、新しい発見があるかもしれません。






